FXトレードにおいて、毎月第1金曜日に発表される「米国雇用統計」は、非常に重要なイベントです。
この指標は、アメリカの経済を測る上で欠かせないデータであり、発表直後には為替相場が大きく動きます。
しかし、大きな利益を狙おうとして無計画にトレードをすると、思わぬ損失を招くこともあります。
本記事では、「米国雇用統計」に関連したFXトレードの必勝法として、冷静に「待つ」ことの重要性について解説します。

米国雇用統計の日は稼げる
米国雇用統計とは
FXにおいて、むしろ世界経済において重要な指標の1つと言われているのが米国雇用統計です。
アメリカの雇用情勢が毎月第1金曜日に発表されます。
ただの1国の雇用情勢なんですが、アメリカほどの大国になると為替相場に大きな影響を与えます。
経済指標を見てトレードをするのは「ファンダメンタル分析」と言います。
詳しくはこちらのページで解説しています↓
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雇用統計で発表される項目
米国雇用統計では、雇用に関する統計が10項目以上発表されます。
特に非農業部門雇用者数と失業率は重視されます。
・非農業部門雇用者数
農業を除くあらゆる産業で働く人々の数を示しています。
雇用されている人の数が多ければ多いほど個人消費が増えるので、景気の状態を確認するための指標とされています。
・失業率
労働力人口に対して、実際に仕事を持っていない人々の割合を示しています。
失業率が上昇すれば個人消費が減少し、失業率が下落すれば個人消費が増加するので、景気動向が判断できるということです。
雇用統計発表時に為替相場が動く理由
雇用統計の結果は、予想値と実際の数値の差によって為替相場に大きな影響を与えます。
- 予想を上回る結果:アメリカ経済が好調であると判断され、ドル高になる可能性が高い。
- 予想を下回る結果:アメリカ経済の減速懸念から、ドル安になる可能性が高い。
例えば、USD/JPYの場合、予想以上に良い雇用統計の結果が発表されると、米ドルが買われて円安ドル高の動きが見られます。
一方で、予想を下回る結果が出れば、円高ドル安に動くことも。
毎月第1金曜日に発表される
米国雇用統計が発表されるのは、毎月の第1金曜日になります。
ただし、アメリカにはサマータイムがあるので発表時間は夏時間と冬時間で違うので注意が必要です。
- 夏時間 日本時間 21:30
- 冬時間 日本時間 22:30
この発表があった直後は相場が大きく動くので、普段ファンダメンタルズ分析をやらない人でもこの日のこの時間だけは警戒が必要です。
FX業者の中には米国雇用統計の日には注意喚起のメールを送ってくるところもあります。
米国雇用統計は一旦待つことが勝利へのカギ
ドル円を取引しよう
米国雇用統計の発表のときは大きく値動きします。
それは米ドル以外にも影響しますが、当然クロス米ドル(円ドル、ユーロドルなど)が一番動きます。
チャートをいくつも同時に見るのは難しいので、まずは円ドルから始めましょう。
一番気をつけたいのが、発表のタイミングはかなりのラグが発生するので、成行注文の際は、思っていた価格と違うところで注文されることがあります。
指標発表前に上がるか下がるか予測して成行注文しておく
発表前からポジションを持っておく。
つまり、あらかじめ雇用統計の数字を予測してロングかショートのポジションを取っておくことも出来ます。
しかし、初心者の場合はギャンブルになりかねないのでやめておいたほうがいいです。

OCO注文と指値注文
こういうときに便利なのがOCO注文です。
ポイント
OCO注文
1米ドル=100円の時に、「90円まで下がるなら買い、逆に動いて110円まで上がるなら売り、どっちも注文しておきたい」と思ったとき、一度にロングとショート両方の注文ができる指値注文。
しかし、発表の直後は大きく上下します。
OCO注文の場合、利食い・損切りは手動になるので、タイミングをミスると損失を出す危険性があります。
そして、通常の指値注文の場合。
あらかじめ指標発表後の動きを予測してロングかショートで指値注文する場合は、利食い・損切りも合わせて設定しておけます。
雪見屋流の必勝法を教えます
私の場合、成行注文しています。
それが、「一旦待つ」という手法です。
雇用統計発表直後はラグがあるので上下どちらに動くか一旦待って様子を見ます。
雇用統計の数字が良かった場合を例に挙げると、
- 上がり始めたら1~2分待ちます。
- すると一度下がり始めます。(上がり過ぎた価格を元に戻そうとする動き)
- そしてまた指標発表の数字の良さの影響から上がり始めます。
- このタイミングでロングで入ります。
初動で入ったほうが大きく稼ぐことはできますが、負けないように、そして確実に利益を得る方法です。
雇用統計の数字が悪かったときは、これとは逆のタイミングで入ります。
しかし、この手法のデメリットはラグです。
あと、上下の動きが早すぎて人間の手では追いつかない場合があることです。
下の画像は2023年7月9日金曜日の21時30分の値動きです。
全て1分足で見ています。
全体の動きはこちら↓
ズームするとこんな感じ↓
発表が終わったあとの流れ
発表直後は激しく上下します。
その後は雇用統計の数字に従って上がり続けるか下がり続けることがあります。
なので、その方向にポジションをとっておけばに大きく稼ぐことができます。
さらにそのあとは、発表前の価格に戻ってくることもよくあります。
ある程度上がりきったら(下がりきったら)もともとあった価格に戻るので、それも狙っていきましょう。
まとめ
米国雇用統計は、大きな利益を狙えるチャンスである一方、リスクも非常に高いイベントです。
特に初心者は、「一旦待つ」ことでリスクを回避し、相場が落ち着いたタイミングで戦略的にエントリーすることが重要です。

注意ポイント
今回書いた私の手法も絶対ではありません。
FXには絶対のパターンはありません。
プロでも読み間違えることはあるので、初心者が損失を出すのはあたりまえです。
なので、いろんな人の手法を調べてみると良いでしょう。
そして、どういった結果を出そうが、自分の責任だということは肝に銘じてください。
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この記事を書いた人
・名前:雪見屋誠
・自己紹介:上海に2年間留学。帰国後、調理師、製菓衛生師、フードコーディネーター等の資格を取り、10年以上飲食業に従事。現在は専業トレーダー。
・Twitter:@honesty_snow
・ラインスタンプも作っています。
・詳しくはこちらの自己紹介ページへどうぞ。