FX用語:追証・ロスカット
追証は「おいしょう」と読みます。
FXをやる上で、これだけは絶対に正しく理解しなければならない最優先事項です。
FXで失敗して退場する人の多くは、この追証とロスカットの仕組みを正しく理解していません。
この記事を読んで、安全な資産運用の知識を身につけましょう。
ロスカットとは?|あなたの資金を守る最後の砦

ロスカットとは?簡単に言うと…
ロスカットとは、「これ以上損失が出ないように、自動的にポジションを強制決済する仕組み」です。
FXはレバレッジを使うことで少ない資金で大きな取引ができる反面、損失も大きくなるリスクがあります。
証券会社は投資家の資金がマイナスにならないように、証拠金が一定以下に減るとポジションを自動的に決済して損失を食い止めるのです。
ロスカットの発生条件とは?
ロスカットは、証券会社が定めた「証拠金維持率」が基準になります。
▼証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率(%)=(有効証拠金 ÷ 必要証拠金)× 100
- 有効証拠金:口座残高+含み損益
- 必要証拠金:保有ポジションに対する必要な資金
たとえば、証券会社のロスカットラインが「証拠金維持率50%」で設定されていた場合、保有ポジションに対して有効証拠金が半分を切った段階でロスカットが発動します。
追証(おいしょう)ってなに?

追証とは
追証(おいしょう)というのは追加保証金のことを言います。
FXだけではなく、株の先物取引などの保証金を担保として行う取引の場合、一定の証拠金維持率を下回ったとき追加の保証金を支払うシステムです。
これはレバレッジを活用した取引において、損失が証拠金を超えて広がることを防ぐための仕組みになります。
追証が発生するタイミング
追証が発生するのは、以下のような状況です:
追証が発生する主な理由
- 相場が急変して含み損が大きくなる
- 証拠金維持率(口座の残高に対するポジションの必要証拠金の割合)が証券会社の基準を下回る
- 強制ロスカットが間に合わず、口座残高がマイナスになる
ロスカットと追証の違いは?|混同しやすい2つの仕組み

ロスカットと追証の違い
FX初心者が混乱しがちなのが、「ロスカット」と「追証」の違いです。
この2つは混同されがちですが、以下のように明確な違いがあります。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ロスカット | 含み損が増え、証拠金維持率が一定以下になると自動的にポジションが強制決済される。残金は手元に残る。 |
| 追証 | 相場急変でロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになった場合、追加で証拠金を入金する必要がある。 |
多くの国内FX業者では、ロスカットによって追証が発生しないよう対策がされています。
しかし、急激な相場変動が起きると、ロスカットが間に合わず、マイナス残高が発生して追証を請求される可能性もあります。
追証とロスカットの正しい関係
よくある勘違いが「追証=借金」というもの。
実際には、追証はロスカット(強制決済)される手前の「警告」として発生します。
原則として、追証は「まだ口座に残高がある状態」で発生するため、この段階ですぐに入金するか、自分の意思でポジションを決済すれば、残った資金を守ることができ、借金になることはありません。
一方、ロスカットは、証拠金維持率がさらに低下した際の「最終防衛ライン」です。
通常はこれで借金を防ぎますが、相場の急変でこのラインを突き抜けた時だけ、例外的に借金(不足金)が発生します。
【図解】証拠金以上の損が出る「追証」の恐怖
例:10万円を預けて取引したケース
| 預けたお金(証拠金) | 10万円 |
| 取引した量 | 10万通貨(レバレッジ25倍) |
| 相場が逆行した時の損失 | ー15万円 |
| 口座の残高 | マイナス5万円 |
本来は「ロスカット」という防波堤がありますが、相場があまりに速く動くと、止まる前に10万円の壁を突き抜けて15万円の損が確定してしまいます。
この「突き抜けた5万円」を今すぐ払ってください!と請求されるのが「追証」です。
システム面で起きる“借金の理由”
FXのシステムとして「ロスカットが間に合わない」ことで借金ができる可能性があります。
通常、国内FX業者の場合、損失が一定水準に達すると自動的に強制決済(ロスカット)が行われ、証拠金以上の損失が発生しないように保護してくれます。
しかし、「地震やテロ、主要国の金利発表などが理由の急激な相場変動」や「週明けの“窓開き”(※)」で処理が追いつかず、その差額が追証として請求されることがあります。
(※)窓開きは週明けの朝によくある価格が飛んで形成された空白部分のことです。

とはいえ、これはレアケースなことで、低レバレッジ+余裕ある証拠金管理をしていればほぼ防げます。
つまり、身の丈に合わない超高額で取引をしなければ借金なんてことはないでしょう。
【重要】国内業者と海外業者の違い
海外のFX会社では、口座がマイナスになってもチャラにする「ゼロカット」というルールがあります。
日本のFX会社では、法律(金融商品取引法)によって「顧客の損失補填」が禁止されています。
そのため、相場が急変してロスカットが間に合わず、口座がマイナスになった場合は、その分を「借金」として支払う義務(追証)が発生します。
追証が発生したら証券会社からメールが届く
追証が発生すると、証券会社から通知がきます。
その場合、一定期間内に足りない分の証拠金を補充する必要があります。
証拠金を補充しなかったら、ポジション(取引)が自動的に決済されてしまいます。
ポイント
証拠金不足を知らせる警告通知を「マージンコール」。そこからの強制決済を「マージンカット」と言います。
例えば「DMM FX」では
参考
DMM FXでは毎営業日クローズ時点に「証拠金維持率の判定」を行い、この時点で証拠金維持率が100%を下回っていた場合には追加証拠金が発生します。
追加証拠金が発生した場合は、追加証拠金が発生した翌営業日の04時59分までに追加証拠金額以上の入金もしくはポジション決済による追加証拠金額の解消が必要となります。
解消期限までに、追加証拠金が0円とならない場合には、保有しているポジションを反対売買による「マージンカット(強制決済)」を行います。
【実録】DMM FXで追証を発生させてみた結果

「追証って実際どうなるの?」という疑問に答えるため、私はあえて実験的に追証を発生させたことがあります。
その時のリアルな流れがこちらです。
私が発生させた追証の状況
「【実録】DMM FXで追証を発生させてみた結果」となっていますが、わざと追証が発生するようにしていました。
種明かしをすると、証拠金を1Lotでギリギリ取引できるくらい減らして、1Lotで取引をして一晩置いたわけです。
ロングでエントリーして、翌日になると値下がりしていたので、証拠金の必要額より損失が大きくなりました。
そして、「DMM FX」のルールにより、証拠金維持率が50%以下になっていて、ロスカット(強制決済)されていました。
以下が、追証が発生したときにDMM FXから届いたメールになります。


なぜ「お金を払わず」に解消できたのか?
「証拠金が足りなくなって追加で入金」ということも想定していましたが、そこまで大きな値動きしなかったので、ポジション決済(損切り)だけで追証は解消出来ました。
追証は「今の取引を続けるならお金を足してね」というルールなので、取引そのものをやめてしまえば(決済すれば)、追加で入金する必要はなくなります。
そして、以下がポジションを決済して追証を解消したときに届いたメールになります。

今回の検証の結果
今回の検証では、ロスカットされた時点で全てのポジションが決済されたため、追証ステータスも自動的に解消されました。
「追証=必ず入金しなきゃいけない」というわけではない、というのがこの検証の答えです。
追証を経験してみた感想:想像以上のプレッシャー
今回はわざと追証を発生させたので、余裕の心持ちでいましたが、いざメールが届いてみるとドキドキしました。
これが本気のトレードをしていて届いていたら、めちゃくちゃ焦っていたと思います。
追証を解消するための入金ができるだけの余裕は絶対に残しておいた方がいいです。
追証は金銭的な負担だけでなく、精神的なダメージも大きいです。
追証が発生したらどうすればいい?

ミスをして追証を発生させてしまったときの対処法
もし追証が発生した場合、やるべきことは以下の通りです。
追証の金額と期限を確認する
証券会社はメールや取引ツールで追証の詳細を通知してきます。
期限までに入金しないと強制決済されることもあるため、早めに対応しましょう。
追加資金を入金する
証券会社からきたメールに従い、必要があれば入金をします。
万が一のためにも全ての資金をFXにつぎ込まないようにしましょう。
ポジションを減らす
ポジションを一部決済して必要証拠金を減らすことでも対応できます。
資金を追加する余裕がない場合は有効な選択肢です。
今後のリスク管理を見直す
追証が発生した背景には、リスクの取りすぎや損切りの遅れがある可能性があります。
しっかり振り返り、今後のトレードスタイルを見直すことが重要です。
FXでは追証を回避することが大切

追証の回避方法
追証を回避するためには、損失が証拠金以上に広がる前に、リスク管理をしっかりと行うことが重要です。
1. レバレッジは抑えめにする
高いレバレッジは利益を大きくできますが、損失も急激に拡大します。
初心者は3〜5倍以内に抑えるのが無難です。
2. 損切りルールを徹底する
損失が一定額に達したら迷わず決済するルールを自分で設けておきましょう。
感情的な判断はリスクを高めます。
3. 証拠金維持率を常にチェックする
日々の維持率チェックは習慣にしておくと、リスクを察知しやすくなります。
4. 経済指標発表時の取引に注意
雇用統計や政策金利などの発表直後は、相場が乱高下しやすく、追証リスクも高まります。
ポジションは軽くしておきましょう。
5. 相場に張り付きすぎない
短期トレードでも冷静な判断が必要です。
常に画面を見ていると判断力が鈍ることもあります。
計画的にトレードしましょう。
6. エントリーのルールを徹底する
「このパターンが来たらエントリーする」など、自分でエントリーするポイントを設定し、相場が自分で決めた値に達したら感情に左右されずに決済しましょう。
まとめ

「ロスカット=怖い・損失」と思われがちですが、本来はあなたの資金を守るためのセーフティネットです。
もしロスカットの仕組みがなければ、損失が膨らんで借金を抱えてしまう可能性もあるのです。
追証が発生するということは、あなたのトレードが「資金に対して無理をしている」という明確な証拠です。
追証メールを見て慌てて入金するのではなく、そうなる前に「Lot数を落とす」「損切りを徹底する」という習慣を身につけましょう。
正しい知識があれば、FXは決してギャンブルではありません。
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