FX(外国為替証拠金取引)を始めると、必ずと言っていいほど出てくる言葉が「ロスカット」。
聞き慣れない言葉に不安を感じる方も多いかもしれませんが、ロスカットはむしろあなたの資金を守ってくれる大切な仕組みです。
この記事では、ロスカットの基本から、発生する仕組み、初心者が注意すべきポイント、そしてFXで失敗しないためのリスク管理法まで、丁寧に解説します。
ロスカットの理解を深めて、安心してFXを始めてみませんか?
FXのロスカットの仕組みと正しい理解で資金を守ろう
ロスカットとは?簡単に言うと…
ロスカットとは、「これ以上損失が出ないように、自動的にポジションを強制決済する仕組み」です。
FXはレバレッジを使うことで少ない資金で大きな取引ができる反面、損失も大きくなるリスクがあります。
証券会社は投資家の資金がマイナスにならないように、証拠金が一定以下に減るとポジションを自動的に決済して損失を食い止めるのです。
ロスカットと追証の違いは?
FXにおいて、ロスカットとよく一緒に語られるのが「追証(おいしょう)」です。
この2つは混同されがちですが、以下のように明確な違いがあります。
用語 | 意味 |
---|---|
ロスカット | 含み損が増え、証拠金維持率が一定以下になると自動的にポジションが強制決済される |
追証 | ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになった場合に、追加で証拠金を入金する必要がある |
メモ
海外のFX業者ではゼロカット(口座残高がマイナスになっても補填不要)が導入されており、ロスカットが正常に機能すれば追証は発生しないことがほとんどです。
日本のFX業者は、顧客の損失をFX業者が負担する形の「損失補てん」が、法律によって禁止されているので、ゼロカットはされません。

ロスカットの発生条件とは?
ロスカットは、証券会社が定めた「証拠金維持率」が基準になります。
▼証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率(%)=(有効証拠金 ÷ 必要証拠金)× 100
- 有効証拠金:口座残高+含み損益
- 必要証拠金:保有ポジションに対する必要な資金
たとえば、証券会社のロスカットラインが「証拠金維持率50%」で設定されていた場合、保有ポジションに対して有効証拠金が半分を切った段階でロスカットが発動します。
ロスカットが発動するケース
初心者がよく陥るロスカットの例を挙げてみましょう。
ケース1:レバレッジをかけすぎた
10万円の証拠金で、25倍レバレッジで大きなポジションを保有した結果、数十pips逆行しただけで一気に含み損が膨らみロスカット。
ケース2:経済指標発表直後に取引した
重要指標(雇用統計、FOMCなど)の直後は相場が乱高下。
損切りが間に合わず急落し、ロスカット。
ケース3:損切りをせずに放置した
「そのうち戻るだろう」と損切りせずに放置していたところ、相場がどんどん悪化して強制ロスカット。
ロスカットを防ぐための3つのポイント
ロスカットを「避ける」ためには、以下の3つの習慣を身につけましょう。
1. 損切りルールを設定する
自分の中で「〇pips損失が出たら決済する」というルールを事前に決めておくことで、被害を最小限に抑えられます。
2. レバレッジを抑える
国内では最大25倍のレバレッジが利用できますが、初心者は3倍〜5倍程度で十分。
レバレッジを下げることでロスカットのリスクも減ります。
3. ポジションサイズを調整する
大きなポジションはその分リスクも大。
ロット数は証拠金と照らし合わせて適正に保つことが大切です。
ロスカットは「資金を守る」ための最後の砦
「ロスカット=怖い・損失」と思われがちですが、本来はあなたの資金を守るためのセーフティネットです。
もしロスカットの仕組みがなければ、損失が膨らんで借金を抱えてしまう可能性もあるのです。
つまり、ロスカットは正しく理解し、活用すべき存在。
むしろ、自動で損失を限定してくれるありがたいシステムと考えるべきでしょう。
まとめ
FXは正しい知識とリスク管理があれば、誰でもチャンスを掴める投資手法です。
ロスカットの仕組みを理解し、無理のない取引を心がけることで、初心者でも安心してスタートできます。
資産形成の第一歩として、まずは少額から、ロスカットのルールを意識しながらFXにチャレンジしてみましょう!

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FXを始めるにあたっての注意事項
為替及び金融指標の数値の変動によっては損失が生じる場合があり、相場急変時等には証拠金額以上の損失が生じる場合があります。
FX業者の契約締結前交付書面及び約款をよくお読みいただき、それらの内容をご理解のうえ、お取引の最終決定は、ご自身の判断と責任で行ってください。
この記事を書いた人
・名前:雪見屋誠
・自己紹介:上海に2年間留学。帰国後、調理師、製菓衛生師、フードコーディネーター等の資格を取り、10年以上飲食業に従事。現在は専業トレーダー。
・Twitter:@honesty_snow
・ラインスタンプも作っています。
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